生前整理

物が多い人の“買い物の癖”を見抜く方法

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毎日、家事にお仕事、そして介護など、目の前のことに一生懸命な皆さま、こんにちは。 生前整理アドバイザーの視点から、これからの暮らしを「もっと楽に、心地よく」するためのヒントをお届けします。

さて、突然ですが、こんな風に感じることはありませんか?

「そんなに贅沢をしているつもりはないのに、気づけば家の中が物で溢れている……」 「片付けなきゃと思うけれど、どこから手をつけたらいいのか分からない」

ふと部屋を見渡したとき、積み上がった服や雑貨を見て、ズーンと重たい気持ちになってしまう。 そのお気持ち、痛いほどよく分かります。

40代から60代は、人生の中でも特に変化の多い時期です。 お子様の独立、ご両親のこと、ご自身の体調の変化。 心が揺れ動く時期だからこそ、実は「物」との付き合い方にも、その心の状態が映し出されてしまうものなのです。

今日は、自分を責めるのではなく、ご自身の「買い物の癖」に気づくことから始めてみましょう。


なぜ、いつの間にか物が増えてしまうのでしょうか?

「物が多い人は、決してだらしないわけではない」ということです。 むしろ、心配性だったり、家族思いだったりする方ほど、物を溜め込んでしまう傾向にあります。

物が増える最大の原因。 それは、「無意識の買い物」です。

「必要だから買う」のではなく、「なんとなく不安だから」「お得だから」「頑張ったご褒美に」という理由で、物が家に入ってきてはいませんか?

生前整理(=これからの人生をより良く生きるための整理)において大切なのは、捨てる技術よりも、「家に入れる入り口」を見直すことです。 ご自身の心の中に隠れている「買い物の癖」を見抜くことが、スッキリとした暮らしへの近道なんですよ。


あなたは大丈夫?「物が増える買い物の癖」3つのチェックポイント

ここでは、特によく見られる3つの「買い物の癖」をご紹介します。 ご自身の行動と照らし合わせながら、ゆっくり読んでみてくださいね。

1. 「いつか使うかも」という“不安解消”の買い物

スーパーやドラッグストアで、特売品を見るとついカゴに入れてしまっていませんか? 「洗剤は腐らないから」「ラップは消耗品だから」と、ストックを過剰に抱えてしまうケースです。

これは、心のどこかに「将来への漠然とした不安」があるサインかもしれません。 「震災があったらどうしよう」「買いに行く時間がなかったらどうしよう」。 そんな不安を、物を買うことで埋めようとしてしまうのです。

しかし、今の日本で物が手に入らなくなることは稀です。 「お店が我が家の倉庫」だと思ってみてください。 必要な時に、必要な分だけを買いに行く。それだけで、収納スペースは驚くほど空気が通るようになりますよ。

2. 「お得だから買わなきゃ損」という“価格優先”の買い物

「3つで1000円」「今だけ半額」 この言葉に心が踊ってしまい、本来買う予定のなかったものまで買ってしまうことはありませんか?

特に私たち世代は、「もったいない」という精神を大切にしてきました。 ですが、「安いから買う」のと「本当に欲しいから買う」のは全く別物です。

安いからといって買った服、結局あまり着ていない……なんてことはないでしょうか? これからは、値段のタグを見る前に、「定価でも、私はこれを家に迎え入れたいかしら?」と自分に問いかけてみてください。 それだけで、衝動買いはぐっと減ります。

3. 「私へのご褒美」という“ストレス発散”の買い物

仕事で嫌なことがあった日や、家事でクタクタになった帰り道。 コンビニスイーツや100円ショップの雑貨、あるいはちょっとしたお洋服を、「頑張った私へのご褒美!」として買っていませんか?

もちろん、自分を労うことは大切です。 でも、その買った物、家に帰って冷静に見ると「なんでこれを買ったんだろう?」と思うことはありませんか? 一時的なストレス発散で買った物は、時間が経つと「無駄遣いをしてしまった」という罪悪感に変わることがあります。

心が疲れている時は、物ではなく「体験」や「時間」をご褒美にしてみましょう。 少し良い入浴剤を入れてお風呂にゆっくり浸かる、お気に入りのカフェで一杯だけ美味しい紅茶を飲む。 形に残らないご褒美の方が、心はずっと満たされるものです。


「買い物の癖」を見直すと、訪れる素敵な未来

ご自身の癖に気づき、少しずつ「家に入れる物」を厳選できるようになると、暮らしは劇的に変わります。

まず、「探し物をする時間」がなくなります。 そして何より、「自分は本当に好きなものだけに囲まれている」という自信が生まれます。

私たち世代にとって、これからの時間はとても貴重です。 大量の物の管理や掃除に追われる時間を、ご自身の趣味や、大切な人と笑い合う時間に使っていただきたいのです。

物が減るということは、「心のスペースが広がる」ということ。 風通しの良い部屋で過ごす毎日は、あなたの表情までも明るく若々しく見せてくれるはずです。


最後に:焦らなくて大丈夫。まずは「気づく」ことから。

「耳が痛いな」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。まさに私も心当たりありありでした。

でも、どうかご自身を責めないでください。 長年の習慣を変えるのは、誰にとっても難しいことです。 まずは今日、お買い物に行くときに「あ、これは癖で買おうとしているかも?」と一度立ち止まるだけで十分です。

最後まで読んでいただきありがとうございます。Tomoe

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整えマスター
過去をふりかえり、今を整えて、未来へつなぐ。 そんなお手伝いをしています。
「いつかやろう」が「やってよかった」に変わるように。
生前整理・家計整理・体のケアを通して、 自分らしく生きる一歩を一緒に見つけていきましょう。
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