【実家の片づけと生前整理は別物?】親と揉めないための見極めポイントと進め方
こんにちは。生前整理アドバイザーTomoeです。
久しぶりに実家に帰省したとき、こんな風に感じることはありませんか?
「あれ? 廊下までモノが溢れている…」 「賞味期限切れの調味料がたくさんあるけど、大丈夫かな」 「もし親が転んだら危ないし、そろそろ片づけてほしい」
親御さんのことを大切に思うからこそ、つい口をついて出る「片づけてよ!」という言葉。しかし、それが原因で親子ゲンカになってしまった…というお悩みは、本当によく伺います。
実は、お子さんが思う「実家の片づけ」と、親御さんが向き合うべき「生前整理」は、似ているようで少し性質が違います。
今回は、この2つの違いと、親御さんの気持ちを尊重しながら進めるための「見極めポイント」について整理していきましょう。
「実家の片づけ」と「生前整理」の決定的な違い
どちらも「家の中のモノを整理する」という行為は同じですが、その「目的」と「主役」が異なります。ここを混同してしまうと、心のすれ違いが起きてしまいがちです。
1. 「実家の片づけ」の目的は【安全と快適】
一般的に、お子さん世代が気にする「片づけ」は、物理的な問題解決が中心です。
- 目的: 転倒防止、衛生面の確保、介護スペースの確保
- 主役: お子さん(または介護者)の視点が強くなりがち
- キーワード: 捨てる、減らす、処分する
これは「今の生活を守るため」の緊急性が高い対処と言えます。
2. 「生前整理」の目的は【人生の棚卸しと次世代へのバトン】
一方で、生前整理は単なる不用品処分ではありません。
- 目的: これまでの人生を振り返り、これからの人生をより良く生きるため。そして、家族に想いを残すため。
- 主役: あくまで「親御さん本人」
- キーワード: 選ぶ、残す、伝える
生前整理は、「物を通して、親の人生や価値観に触れる時間」なのです。
今はどっちが必要? 見極めポイント
では、今の実家の状況はどちらの優先度が高いのでしょうか? 親子で無理なく進めるために、以下のポイントで見極めてみてください。
ケースA:「実家の片づけ」を優先すべきサイン
まずは安全確保が最優先の段階です。
- 床にモノが散乱していて、歩く動線が確保できていない。
- 冷蔵庫の中が腐敗した食品で溢れている。
- 明らかにゴミ(明らかな不用品)が溜まっている。
- 親御さんの判断能力が低下し始めており、一人での管理が難しい。
【アドバイス】 この段階では「整理」よりも「安全確保」が先決です。ただし、「捨てて!」と責めるのはNG。「お母さんが転んだら私が悲しいから、ここだけ通れるようにしよう」と、あなたの心配な気持ちを伝えて、物理的な危険を取り除く手伝いをしましょう。
ケースB:「生前整理」として進めるべきサイン
生活自体はできているけれど、モノが多い段階です。
- 思い出の品(アルバム、着物、趣味の道具)が多くて捨てられない。
- 「いつか使うかも」と思ってとってあるモノが多い。
- 親御さんは元気で、自分の意思がはっきりしている。
- 「終活」という言葉に少し興味を持っている。
【アドバイス】 ここは焦らず、親御さんのペースで進める段階です。「片づけ」ではなく「思い出話を聞く時間」としてアプローチしましょう。
親を傷つけずに「生前整理」を促す魔法の言葉
親御さんにとって、家にあるモノはすべて「生きてきた証」です。それを「ゴミ」扱いされることは、自分の人生を否定されるのと同じくらい辛いことかもしれません。
言葉の選び方を少し変えるだけで、親御さんの心はぐっと軽くなります。
❌ NGワード
- 「これ、もう使わないでしょ?」
- 「いつまでこんなガラクタ取っておくの?」
- 「私がやってあげるから、座ってて」
⭕️ OKワード(共感と尊重)
- 「これ、懐かしいね。どんな時の写真?」
- まずは思い出に共感し、話を聞く姿勢を見せます。
- 「お母さんが大切にしているモノを知っておきたいな」
- 「捨てるモノ」探しではなく、「残したいモノ(宝物)」探しに変えましょう。
- 「これからの暮らしが楽になるように、よく使うものを手前に置こうか?」
- 処分を強要せず、配置換えから提案します。
まとめ:モノではなく「心」を整理するつもりで
「実家の片づけ」と「生前整理」。 どちらも大切なことですが、一番大切なのは「親御さんが安心して、笑顔で暮らせること」、そして「親子の信頼関係が壊れないこと」です。
実家が散らかっていると、ついイライラして強い言葉を使ってしまうこともあるでしょう。それは、あなたが親御さんを大切に思っている証拠です。 ですが、まずは深呼吸をして、「片づけ」という作業の手を止め、「お茶でも飲みながら話そうか」と声をかけてみてください。
アルバムを1冊開いて、「いい笑顔だね」と笑い合う。 実はそんな時間が、一番の「生前整理」になることもあります。
焦る必要はありません。親御さんの「心の整理」に、優しく寄り添ってあげてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございます。Tomoe

